インターハイと五輪のグラフィック
フィルムカメラでの撮影でした
市橋織江さんへインタビュー

 五輪と全国高校総体(インターハイ)のグラフィックを撮影した市橋織江さんは、広告や雑誌、俳優の写真集など幅広い分野で活躍する写真家です。ミニムービーのロケの2日目に並行して行われた、インターハイ版(屋外競技場)、五輪版(体育館)の撮影を振り返っていただきました。

――デジタルカメラが主流のなかで、今回も含めてフィルムカメラで撮影されています

「私にとっては普通のことなんです。フィルムの厚みがある分だけ、実際にそこにあるものだけではなくて、その場の雰囲気や温度が映ってくるような気がしています」

――インターハイ版の撮影時は雨が降るあいにくの天気でした

「競技場に事前に下見に行った時は晴天だったのもあって、すごくきれいなグリーン(芝生)の上に、色々な人生を歩む人たちがいる、という前向きなイメージの写真を撮影しようと思っていました。当日は雨になってしまったので、しっとりとした感じに焼きました」

――五輪版はインターハイ版とはまた違った雰囲気の写真ですね

「五輪バージョンはしっとりせずに、ちょっと光を作りました。本当は(写真のような)明るくてまぶしい状態で試合をすることはないのですが、光が入るような照明の演出をしてもらいました」

――俳優さんのどういう表情を狙って撮影しましたか

「撮影する場所に立った時点で皆さんが役に入ってくださったので、特にディレクションをせずにすぐに撮影できました。ミニムービーの物語があってのこの1場面、という撮り方ができて、グラフィックとしてはとても助かりました。(五輪版、インターハイ版で)それぞれ20枚くらい撮影しましたが、最初に撮った写真が良かったようで、採用されています」

――改めて撮影を振り返ったご感想は

「学生時代はバスケットボールをずっとやっていたのもあってスポーツはとても好きなので、今回自分が関われたのはうれしいです。撮影は、当初のイメージ通りにいかずに、その場の偶然性みたいなものもすごく影響してきます。(被写体の)ご本人に事前にお会いしている訳ではないですし、当日の衣装も、天候ももちろんわかりません。その偶然性の中で、自分がどう対応して目標に近づけていくかというのを楽しんでいるところがあります。完全に作られた世界ではないというのが、逆に私は面白いなと思います」